汗水に強い 防水ベルト特集 その2

気温が高く雨も多い夏場は時計のベルトが傷みやすい時期です。 

 腕に密着する腕時計は特に汗の影響を受けやすく、1シーズンでボロボロになってしまうことも。

 今回はそういった問題を防ぐ、汗や水分にも強い時計用ベルトのご紹介をさせていただきます。


この記事は第二回です。

第一回ではシリコン、ラバー、ウレタン、耐水レザーについて紹介しています。

そちらをお読みになりたい場合はこちらから。


ナイロンベルト(NATOベルト)

世界初の合成繊維と言われるナイロンを編み込んで作られたベルトです。


合成樹脂を主素材にしているため水分に強いだけでなく軽く、耐摩耗性にも優れ、非常に高い強度を持っています。

吸水性の低さが時計ベルトとしては逆にメリットになり、編み込み構造なので蒸れも少なくかぶれにくい機能性の高さがウリです。


上の画像にあるような時計ケース本体に通して装着するものが多く、こういったナイロンベルトをNATOベルトと呼びますが、

厳密に言うとNATOベルトとはこの引き通し型の構造の事を指します。

そのため、ややこしいですがレザーを使ったNATOベルトやラバー製のNATOベルトなんていうものも存在します。

逆にNATOベルトではないナイロンベルトもあったりします。


こちらはRochet社製のNATOベルトじゃないタイプのナイロンベルトです。

NATOベルトは構造上裏ブタを覆ってしまいますが、こちらは一般的なのベルトとして取り付けが出来るため、

裏ブタに生体センサーがあるスマートウォッチにおすすめです。

装着した際にNATOベルトのような厚みが出ないので、もちろん普通の時計にもおすすめしています。



一方でこちらはRochet社のナイロン製NATOベルトです。

他のベルトメーカーでもナイロンベルトは展開していますが、比較しやすいのでRochet社のものを紹介してます。

専用の工具不要で簡単に取り外しが出来るため、外してベルトを丸洗いすることも可能。

シンプルな単色のものやラインが入っているもの、迷彩など様々なバリエーションがありますが

基本的にカジュアル寄りのデザインです。

そのため高級時計には向かないと考えられていましたが、映画の影響でロレックスやオメガにNATOベルトを取り付けるブームもあり、今では高級時計にも普通に着けられています。



ナイロン素材は耐水性、耐摩耗性に優れ、軽く、蒸れにくくかぶれにくいと機能的にはいいことづくめですが、

ごわごわしていて固く、装着感がいまいちという声もあります。

これはナイロンベルトに低価格帯のものが多く、作りが甘いことが一つの要因です。

価格帯が上がればしなやかで柔らかいものもありますが、触ってみないとわからないので

気になる方は一度実物をお手に取ってみていただければと思います。


うちで扱っているものですとRochet社のRETRO NATO、CassisのTYPE NATO LX(ラグジュアリー)が柔らかい装着感を持つナイロンベルトになります。

この2種は他のNATOベルトと比べて少しお値段が上がりますが、手触りや肌当たりが他のナイロンベルトと比べて断然柔らかいので

本当に一度手に取って比較していただきたいですね。


余談ですがスピードマスターやシーマスターなどで知られるOMEGA社はこのNATOベルトに非常に力を入れている時計メーカーでして、たくさんのバリエーションを展開しています。

公式サイトにはバーチャルに着せ替えが出来るページがあり、そのバリエーションを見ることが出来ます。


金属ベルト

耐久性で言えば断然強いのが金属素材のメタルブレスレットです。

水分は当然のように寄せ付けないですし、ほかの素材とは比較にならないくらい頑丈で

長期間の使用に耐える非常に高い信頼性を持っています。


そのかわり他と比べてかなり重量があり、太ったり痩せたりしたときにサイズを調整する必要があったりはしますが、

ベルト交換の手間よりはマシということで、時計を買う時はメタルブレスレットと決めている方もいらっしゃるのではないでしょうか。


耐用年数が長いので交換の必要性が少なく、どうせつけるならメーカー純正のブレスレットをつけたい、となる方が多いためか

交換の希望としてはあまり多くないこともあり、金属系のブレスレットをラインナップを揃えているベルトメーカーは多くありません。


その中で日本のベルトメーカーBAMBIはサイズ違いやカラー違いを含めれば300モデル以上をラインナップしており、圧倒的な数を揃えています。

上で貼っている画像はその中の一部ですが、ステンレス素材、金メッキをかけたもの、その二種類を使ったコンビネーションもあれば

軽くアレルギーが起きにくいチタン素材、珍しいものでは黒いメタルブレスもあります。


金属製ですが伸び縮みするものもあります。


取り付け例です。

これが

こう伸びます。


伸び縮みする力で取り外しするので握力の弱い方でも腕に着けられるというモデルです。

一般的な時計の場合バックルは爪で引っ掛けて持ち上げるか、またはサイドにあるボタンを押して取り外すので、握力が弱まった高齢の方に人気があります。

何より取り外しが楽なのも人気の理由です。


BAMBI社の金属ブレスレットの特色として、すべてのメタルブレスレットに「フィット管」というパーツを取り付ける事が出来ます。

昔は直釻(ちょくかん)とも呼ばれていました。

BAMBI社ではフィット管と呼んでいます。


例として解説します。

右に置いてある筒状のパーツがフィット管です。

例えば交換したいブレスレットのサイズとと時計のラグ幅(ベルト取り付け部分の幅)が合わない場合でも

このパーツを使うことで取り付けることが可能になります。


この画像の時計のラグ幅は18mm

対してブレスレットの幅は14mmです。

要するに時計に対して細いので、このまま取り付けてしまうとブレスレットがガタガタ動いてしまいます。


「それでもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、きちんと時計のラグ幅に合わせないといつか外れてしまう危険が出ます。

一般的な時計は「バネ棒」と呼ばれるバネ性のある棒状のパーツで時計とブレスをつないでいるため

横方向にがたがた動くとそのバネ性が効いて外れる可能性があるためです。

これを防ぐために必ずラグ幅とブレスレットのサイズを合わせる必要があるのです。


BAMBI社はメタルブレスをたくさん出していますので、ただ単に「この時計のサイズに合うブレス」を探すだけならおおむね可能なのですが

17mm、19mmといった珍しいサイズや、「このデザインがいいけど時計のサイズに合わない」といった要望時にはこのフィット管を使います。

フィット管を使って取り付けました。

時計より明らかに細いブレスなので全く似合ってはいませんが、わかりやすさ重視でこうしました。

まあこういうことも可能ということで…

本来は1mm2mmといった微妙なサイズ違いを修正するために使用します。


注意点として、フィット管は対応したブレスレットにしか使えません

BAMBI社のメタルブレス以外では対応出来かねます


とはいえ「丈夫な金属ブレスレットに交換したいけどサイズの合うものが無い」

とあきらめていた時計でもつけることが出来るかもしれませんので、参考にしていただければ。


思ったより長くなりましたが、いかがでしたでしょうか。

細かく言えばこのほかにもいろいろあるのですが、とりあえず人気のものを開設しました。

気に入ったものがあれば幸いです。

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